法律を知らずに損する人を減らしたい。行政書士・野崎明穂さんの輝く先輩インタビュー

野崎明穂さんの経歴紹介

1990年生まれ、長野県諏訪郡原村出身。高校時代に過度なダイエットで12キロ減量するも摂食障害を発症。諏訪清陵高校を卒業後、上京し杉並区阿佐ヶ谷に8年暮らす。病を抱えながらホテルの配膳業や派遣事務で生計を立てる。高卒の学歴・摂食障害によって転職活動に苦しみ、なんとか自立できる道を模索していたところ「宅建」や「行政書士」という資格を知る。独学で勉強を開始し、宅建を半年、行政書士を1年半で合格。
試験勉強を通じて自己肯定感がアップし、摂食障害も自然と治癒をした。その後、同じく行政書士の勉強をしていた夫と出会い結婚・出産のため長野県に戻る。現在、2歳になる娘を育児中。
子育てが落ち着いたタイミングで行政書士開業を決意。東京を含む関東で活躍する行政書士になりたいという思いから、子育てもしやすい埼玉県川口市で開業に至る。
法律を知らずに損をしている人を多く見てきた経験から、「損する人を減らしたい。勉強が嫌いな人のために、私が代わりに勉強することは人の役に立てる。」という思いを抱き、人の夢や希望を守り支えることのできる行政書士をモットーに活動している。

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野崎明穂さんの輝く先輩インタビュー

――その資格を取ったきっかけはなんですか?

私は東京に住んでいた時、やりたいことを中々見つけることができず、居酒屋でお酒を飲むのがとても好きでした。
新宿の思い出横丁という飲み屋街にもよく行っていたのですが、常連だったお店の建物が老朽化してきたということで「建て替えをするから休業する」ことになりました。
当初の予定では半年程度で営業再開するはずだったのですが、予定の月になっても全然再開する様子がありません。
心配になって店長の知り合いなどに聞いてみたところ、「建築許可が下りずに工事が出来ずにいる」ということを知りました。
後にこの店舗のことは、テレビ取材を受けてドキュメンタリー番組としても放送され、私もその番組で全容を知ることになったのですが、思い出横丁の道は狭すぎるため「建築基準法第43条の接道義務」を満たしていなかったので再建築許可が下りなかったのでした。
すべて取り壊す前にこの条文を知っていて、柱や外壁を残した「リフォーム」をしていれば問題なかったのです。
結局、そのお店は許可を得ることができなかったので、建物ではなく「屋台」としての営業をすることで、なんとか危機を脱しました。
それ以外にも、隣の店舗の方に協力してもらって増築する方法なども模索されていたようでした。
この事件によって、「法律を知らないだけでこんなに大変なことになる。無駄な損をしてしまう。」と思いました。
「もし私が法律に詳しかったら、飲んでいるときに店長さんに一言アドバイスできたかもしれない。」という悔しさも感じました。
また、相続や離婚のことで知り合いが悩んでいる話を聴くこともあり、特に相続などは誰しもが経験することですから、他人事ではないと思い「法律を勉強しなければ」という考えに至りました。
弁護士という職業も考えましたが、学費や勉強時間を考え、独学でも取得できるというクチコミのあった「宅建」と「行政書士」を取得しました。
 

――その資格を取るうえで大変だったことはなんですか?

勉強を開始したのが平成27年で、高校を卒業してから6年ほど経っていたため、勉強習慣が全く無く、最初は30分勉強をすることですら辛く感じていました。
家でテキストを読んでいてもすぐサボってしまうので、喫茶店などに行って強制的に教材に向き合う時間を作るようにしました。
独学なので勉強法も手探りで、無駄に間違えた問題を全部書き写したり、興味のある民法ばかりやってしまったりと効率が悪いこともありました。
予備校に通っていないため勉強仲間もおらず、勉強の悩みや愚痴を言える相手がいなかったことも大変でした。
しかし次第に勉強習慣もつき、「勉強しないと気持ち悪い」とか「もっと勉強したい」という気持ちになってきて、それからは働きながらいかに勉強時間を確保するのかということが課題になってきましたね。
私は当時始業が9時の仕事をしていたので、朝5時に起きて6時の電車に乗り、7時に会社近くの喫茶店に着き始業ギリギリまで勉強するという風にしていました。
お昼休みも栄養ビスケットやおにぎりなどをかじりながら勉強していました。
朝の勉強と、休憩時間、通勤電車の時間で3~4時間は確保できたので、その時間でノルマを達成していました。
夜は友人や恋人との時間も大事にしたかったので、予定がない日だけ+αで勉強するようにしていました。
資格を取ることも大事ですが、その受験期間も辛いだけの思い出にはしたくないと思っていたので、定期的に実家に戻ったり、家族との時間も大事にしていました。
 

――その資格を取って良かったですか?その理由はなぜですか?

特に「行政書士」の資格を取ってよかったと思っています。(もちろん宅建もですが)

今の主人とは結婚前に派遣先の職場が短期間一緒でした。
その時に雑談していて、私は行政書士資格を取得したばかりだったし、主人は行政書士の勉強中だったんです。
それがきっかけで教材を貸したり色々話すようになり、職場がお互い変わってからもお付き合いが続き結婚まで至りました。
行政書士を取っていなかったら、仲良くなるきっかけはなかったかもしれないので、資格に感謝しています。

あとは、高校時代から上京後も6年ほど摂食障害(拒食症・過食嘔吐など)に悩んでいたのですが、資格の勉強をしているうちに自然と治ったという効果もありました。
勉強を通じて「毎日頑張っている」という自己肯定感がアップしたから、太っているとか痩せているとかいう見た目に執着する必要がなくなったのではないかと思っています。

そしてもちろん、行政書士で開業できたことが一番よかったです。
行政書士登録をして開業したことで、急激に新しい世界が広がったように感じています。
士業の先輩方、同期の先生方など、新しい出会いがとても素晴らしいものばかりですし、営業先でも今までの仕事では出会えなかった方々と出会うことができます。
刺激と学びに満ちた毎日に感謝しています。
 

――最後に、これからこの資格を取ろうか悩んでいる人にメッセージをお願いします。

行政書士試験は、適切な勉強をすれば働きながらの独学でも十分合格できる試験です。
もちろん、お金に余裕がある方は予備校に通った方がいいと思います。
しかし、お金がなくてチャレンジをためらっている方がいるとしたら、とにかく独学で勉強を始めてほしいと思います。独学で始めて、どうしても無理なら予備校へ通ってもいいのですから。
法律を知ることは普段の生活にも生かせますし、合格し開業すれば人生を変えることもできる資格だと思います。

独学で重要なのは次の3つ。
①強烈な動機 ②情報収集 ③完璧主義にならない

①動機がしっかりしていなければ、勉強が苦しいとき耐えられません。しかし、最初から強烈な動機がなくても大丈夫です。少しの興味から、まず調べたり始めてみることで、どんどん動機が形成されていくからです。
②独学は勉強方法や教材選びで迷いがちですので、合格者や予備校講師のブログ等で情報収集が必須です。
③完璧主義で法律を勉強してしまうと、法律は奥深いのでキリがありません。司法試験などの教材まで手を広げてしまう方がいますが、それは遠回り。きちんと行政書士試験用の教材を使い、完璧にわからなくてもどんどん次へ進み、何度も繰り返し勉強することが合格への早道です!

私もTwitter(@nozaki_akiho)やブログ・YouTubeで勉強方法や教材について情報発信をしていますので、ぜひ参考にしてください。

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